◎玩具市場規模の概況
2010年度の国内における玩具市場規模は店頭価格ベースで6,699億円で、前年度比103.5%と、前年実績を上回る数字を達成しました。
また、玩具の中核を占める10分野(注1参照)に限ると、2010年度の市場規模は4,083億円で、前年度比104.5%とさらに伸びは大きくなりました。しかも、主要10分野のすべてで前年より市場が拡大しています。
主要10分野の市場規模は、2007年度以降、4年連続で前年より伸びていることも特筆に値すると考えます。
2008年秋のリーマンショック以降の厳しい経営環境と消費の冷え込み等の影響により、苦戦する産業や業界が多い中で、こうした数字を達成できたことは「不況に強い玩具業界」という伝統が今も生きていることを、業界の内外に示すことができたのではないかと考えます。
また日本玩具協会では、玩具の周辺分野としてカプセル玩具と玩菓はこの調査と切り離して別途調査していますが、2010年度のカプセル玩具の国内市場規模は259億円で前年度比104.0%、玩菓は477億円で同102.8%(玩菓のみ出荷ベース金額での集計)でした。玩具の周辺市場にはこのほかテレビゲームをはじめ様々なキッズやエンターテインメントの市場があり、それらを合わせると玩具関連市場はより大きく、今後の可能性も大きなものがあります。
(注1:10分野とはテレビゲーム関連を除いたゲーム、カードゲーム、ジグソーパズル、ハイテク系トレンドトイ、男児キャラクター、男児玩具、女児玩具、ぬいぐるみ、季節商品、並びにベビーカー・チャイルドシート・三輪車などの乗用関連を除いた知育教育玩具です)
◎商品動向
2010年度の玩具市場において、金額ベースで最も伸びが大きかったのは男児玩具、男児キャラクター、カードゲームでした。
特に男児キャラクターは、2009年度に29.5%伸びたあと、2010年度にさらに5.8%伸ばすことができました。前年に市場を牽引した「メタルファイトベイブレード」をはじめとする男児バトルホビー玩具が、2010年度も底堅い売れ行きを示したのに加え、「仮面ライダーオーズ」シリーズが男の子の心を捉え、圧倒的な強さを発揮しました。
また、前年度比112.0%と、最も伸び率が大きかった男児玩具は、「トミカ」「プラレール」を中心に、RCカーなども売り上げを伸ばしました。
「カードゲーム、トレーディングカード」は市場規模の大きさからも、今や玩具業界の中核を担う分野の一つですが、2010年度は「バトルスピリッツ」の伸びや、新参入の「ヴァンガード」などの貢献が顕著でした。
女児玩具で特に伸びたジャンルは、「リカちゃん」が好調だった着せ替え(人形、ハウス)と、「ハートキャッチプリキュア!」が人気を集めた女児キャラクターの両分野でした。
また、ハイテク系トレンドトイが前年度比で8.2%伸びたのは「Tamagotchi @D」などの人気によるものです。
このように見てくると、男の子や女の子の憧れや夢を商品化したものなど、玩具の本流とも言える分野の商品に、今の時代にふさわしい新しい要素を盛り込んだものが人気を集めていると言えます。
また、知育玩具で特に伸びたジャンルは、ブロックと幼児キャラクターで、「レゴブロック」のほか、客層、販路を広げた「nanoblock」や、アンパンマンのキャラクターを使った「ブロックラボ」などが好調でした。
客層、販路を広げたということでは、「ワンピース」のミニパズルなどの貢献により、前年度比108.9%を記録したジグソーパズルも、その代表格と言えます。
反面、ホビーはやや苦戦するジャンルが多く、全体でも前年度比99.8%に止まりましたが、その中で唯一大きく伸びたのはフィギュアで、ここでも「ワンピース」の好調さが目立ちました。
なお、季節玩具が104.6%となったのは、昨夏の猛暑により浮輪などをはじめとするサマートイやサマーグッズ、玩具花火の売れ行きが良かったことによるものです。
なお、東日本大震災以降も、営業再開した被災地の小売店を含め、玩具の売り上げは堅調に推移しており、好調トレンドは変わっていません。
(本調査は、社団法人 日本玩具協会の会員企業並びに東京おもちゃショー出展企業の出荷額をベースに、さまざまな角度から調査・推計したものです)
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